奥の細道で有名な山寺や最上川を抱える、全国から(または海外からも)大勢の人々が訪れる一大観光地、山形。
その町がもっとも華やぐという花笠祭りについて、記事ではその見所などについて、ご案内していきます。
由来
青森ねぶた祭、秋田竿燈まつり、仙台七夕まつりとともに東北4大まつりのひとつとされ、いまや誰もが知っている山形山笠まつりですが、そのはじまりは意外と最近で1963年。山形県や山形市などが中心となり蔵王の観光PRなどを目指し開催した「蔵王夏まつり」が前身とされています。
もともと、この「蔵王夏なつり」のイベントのひとつ「花笠音頭パレード」だったのが、1965年からは独立し「山形花笠まつり」として開催されるようになりました。
この踊りのなかで流される「花笠音頭」の起源については明治時代から山形県の村山地方で歌われていた「土突き唄」というのが原形とされています。これに大正時代、尾花沢の溜め池工事の際、調子を合わせるため歌われた船方節や八木節などがミックスされて生まれたのがこの「花笠音頭」だとされています。
「花笠音頭」の現在の歌詞は、従来からあったものに加え、公募した歌詞を加えた15歌詞で構成されており、山形県内の名所名物を含む内容になっています。ちなみに音頭の中にある「ヤッショ、マカショ」というお囃子フレーズは前述工事の祭の掛け声からきたといわれているそうです(諸説あり)。
お祭りで披露される、その名も「花笠踊り」。以前は地域によって異なり10種くらいの踊りがあったのですが「蔵王夏まつり」がはじまった1963年一本化。内容も、覚えやすく手軽に踊れる内容のものになったそうです(正調花笠踊り -薫風最上川-)。
この踊りは、紅花摘みの作業唄からとったとされるため、踊り手は女性が中心だったのですが、1999年、豪快な振り付けの新しい踊り(正調花笠踊り -蔵王山暁光-)標準振り付けとして制定され、男性の踊り手が増加。
この2つの踊り(手軽に踊れて、性別問わず参加できる)のおかげもあって山形花笠まつりは100万人(山形市の人口25万人に対し)の人々が訪れる東北を代表するおまつりのひとつとなったといわれています。
日程スケジュール
山形花笠祭り見所
見所はなんといっても花笠踊り。そして、この踊りの最も、おすすめの楽しみ方はズバリ「踊りに参加すること」です。各日に2回ずつ飛び入りで踊りに加わることできるのですが2回目(20:30~31:30頃)ではパレードの最後尾で参加することができます。
当日に備え、まずは踊りをマスターし、つづいて装いを整え地元の方々とともに、お祭りを盛り上げましょう。以下に参考になる情報をご案内します。
<花笠おどりの踊り方(山形花笠まつりHPより)>
必要な衣装など
浴衣セット
- 男性
浴衣・帯・はちまき - 女性
浴衣・帯・裾よけ・かぶり手拭 - 伴天
- 半股引
- ぞうり...など
価格は男性用浴衣で10000~15000円
<お問い合わせ>
山形県花笠協議会 023-642-8753
花笠
普通サイズと男性用あり
価格は3000~4000円
<お問い合わせ>
尚美堂 023-622-3947
会場・アクセス
山形県山形市中心部
電車 JR奥羽本線「山形駅」から徒歩約10分
車 山形自動車道山形「蔵王IC」から約15分
※花笠祭りの前日から会場周辺に交通規制があります、また、会場周辺には複数の駐車場もありますが駐車可能台数は限られています。(100万人の来場者数に対し約2000台)。
まとめ
個人的に東北〇大まつりの中では3大祭のみ訪れたことがあるのですが「山形花笠まつり」はまだなく、「盛岡さんさ踊り」を加えた東北5大祭りについて、いつかコンプリートしたいと目論んでいます。
他の4祭りにくらべ歴史が浅い「山形花笠まつり」ですが、参加型のイベントだけあり、盛り上がることは必至。周辺の観光地や玉こんにゃく・とどんどん焼きといった名物を堪能しに(さくらんぼはちょっと遅いですが)、夏の山形にお出かけしてはいかがでしょう。