皆さまは、「生クリーム」はお好きでしょうか。
生クリームはケーキなどの洋菓子や近年では和菓子にも使われ、料理にも使用されます。
泡立てればふわふわの甘いクリームに、料理ではコクを出し、料理を引き立てる材料として活躍してくれますが、そんな生クリームには、「生クリームの日」という記念日があることはご存じでしょうか。
この記事では、「生クリームの日」が制定された理由や、ホイップクリームとの違い、生クリームの泡立て方など、生活にも役立つ豆知識をご紹介していきます。
是非、最後までご覧ください。
生クリームの日の由来や意味
「生クリームの日」は「ク(9)リーム(6)」の語呂合わせから「9月6日」に制定されています。
制定したのは、明治初年より生クリームを初めとした乳製品などの製造・販売を行っている「中沢フーズ株式会社」です。
中沢フーズは、2017年に中沢乳業株式会社と合併し、今は商号を「中沢乳業株式会社」としています。
Nakazawaの生クリームの美味しさを、より多くの人に知ってもらう、という理由から「生クリームの日」が制定されました。
中沢乳業の生クリームと言えば、一般用・業務用にも幅広く使われており、印象的な「丘に建った赤い屋根のお家」のパッケージを、見かけたことがある方は多いと思います。
他にも、チーズやヨーグルト、クロテッドクリームなど、乳製品に特化した品質の高い商品が販売されておりますので、お店で見かけた際には、是非お手に取って試してみてはいかがでしょうか。
生クリームとホイップクリームは違うもの?
生クリームは、スイーツ作りには欠かせない存在です。
そんな生クリームと同じく、スイーツ作りに欠かせない「ホイップクリーム」という食材があります。
ここで、「生クリーム」と「ホイップクリーム」は同じもの?違うもの?と疑問に思いますよね。
イメージとしては、生クリームを泡立てたものがホイップクリームではないか、と思われる方が多いかと思います。
実は、生クリームとホイップクリームには決定的な違いがあるのです。
ここからは、2つのクリームの違いについてご紹介していきます。
違いは「原料」にある
生クリームとホイップクリームは、使用している原料に違いがあります。
生クリームは牛乳から取った「動物性脂肪」が原料であり、ホイップクリームは乳脂肪に似せて作られた「植物性脂肪」が原料なのです。
また、生クリームは、「生乳や牛乳を原料として、植物性油脂や添加物を含まない事。乳脂肪分が18パーセント以上のもの」が生クリームと呼ばれます。
原料が違うのに、なぜ泡立てた生クリームをホイップクリームと呼ぶのかと言うと、生クリームを“ホイップ(泡立て)”したものが一般的にホイップクリームと呼ばれており、「名称」が混乱を招いてしまっているのです。
お店で売られている生クリームのパッケージの裏面を見ると、生クリームには「クリーム」の表記がありますが、ホイップクリームは安価な植物性脂肪で作られているので、生クリームを名乗れず、「ホイップ」という名称で販売されています。
生クリームを泡立てた「ホイップクリーム」と、お店で「ホイップクリーム」という名称で売られているクリームは「原料」が違う、ということになります。
仕上がりの特徴と味の違いとは?
生クリーム
泡立ちが良く、とろみがついてくるとあっという間に固くなりますが、艶のある口溶けの良いクリームです。
色合いはホイップクリームと比べると若干黄色が混じったような柔らかい色をしておりますが、ぱっと見ただけでは違いは分かりにくいです。
乳脂肪分が多いため、濃厚でコクのある深い味わいが特徴的で、クリームの味をしっかり出したい製菓向きのクリームです。
ホイップクリーム
生クリームと比べると、泡立ちに時間がかかり、さらっとした滑らかさのあるクリームです。
色合いは生クリームより白色に感じますが、ほとんど変わりません。
生クリームと比べるとコクや旨味に欠けますが、あっさりとした仕上がりになりますので、乳製品特有のクセが少なく、クリームが苦手な人でも食べやすいです。
また、乳化剤や安定剤などの添加物が含まれているため、過剰に泡立てても分離しづらく、日持ちがいいのがメリットです。
生クリームとホイップクリームにはこんなにも違いがある事が分かりました。
作るスイーツや料理ごとに使用するクリームを変えることで、より仕上がりが違ってくると思いますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。
生クリームの泡だて方
生クリームを泡立てる際に使用される主な器具は、手動だと「泡だて器」、電動だと「ハンドミキサー」が主流かと思います。
もちろんハンドミキサーの方が早く仕上がりますが、生クリームの状態や、かき混ぜる際の器であるボウルの状態によって、違いが出てきます。
生クリームの泡立て方を、泡だて器、ハンドミキサーごとに解説していきます。
泡だて器
生クリームは、直前まで冷蔵庫で保存しておきましょう。
小さいボウルを選んでしまうと、膨らんでいくクリームの体積で混ぜにくくなるため、大き目のボウルに入れましょう。
泡だて器の場合は、泡立てに時間がかかりますので、ボウルを氷水で冷やしながら泡立てましょう。
また、混ぜ方については、円を描く方法より左右に動かすように混ぜると疲れにくく、ボウルが斜めになるように持ち、絶えずかき混ぜる事が必要になります。
ハンドミキサー
泡だて器と同じく、直前までクリームを冷蔵庫で冷やし、ボウルは大き目のものを選びましょう。スピードは、低速で混ぜたほうが混ぜすぎを回避できます。
クリーム状になったら、スピードを早めても飛び散ることは少なくなりますので、お好みの固さになるまで少し早めても問題ありません。
絶えず冷やさなくても、直前まで冷蔵庫で保存されていれば固まりますが、上手く固まらない場合には、ボウルを氷水で冷やしながら混ぜましょう。
もし、混ぜすぎて固くなってしまった場合には、生クリームを追加することで調整できますので、失敗してしまった際には試してみてください。
混ぜる際のクリームの温度が大事になりますので、手早く口溶けのよいクリームを作って、スイーツや料理を彩ってみてはいかがでしょうか。
生クリームの賞味期限や保存方法とは
生クリームは、乳製品なので賞味期限が短いです。
濃厚な分、分離も早いので、品質が落ちる原因になってしまいます。使い切れる量を購入し、開封後は1~2日で使い切るのがベストです。
それでも、生クリームが余ってしまった場合の保存方法をご紹介します。
生クリームは、通常は冷蔵庫で保管するのが一般的ですが、冷凍する事によって、1か月ほどは問題なく食べられるように保存することが出来ます。
ホイップクリームにして冷凍する方法と、そのまま液体で冷凍する方法の2つを説明していきます。
ホイップクリームにして冷凍
お店でも、ホイップ済みの生クリームが売られていることがありますが、それを自宅で再現する方法です。
お好みの固さにホイップした後、切り込みをしてない絞り袋にホイップクリームを入れて、そのまま冷凍庫で保存することで、解凍後すぐにクリームの絞り出しが出来ます。
ボウルや容器に入れても保存出来ますが、幅を取ってしまうのと、すぐに使用できる利点から、絞り袋での保存をオススメします。
液体のまま冷凍
ジップロックなどの密閉袋に入れて保存もできますが、オススメは製氷機に流し込んで、キューブ状にして冷凍保存する方法です。
キューブ状なら取り出しも簡単で、料理にも加えやすく、手も汚れません。
液体のまま冷凍保存する際の注意点ですが、解凍後にホイップクリームにしようとしても泡立ちませんので、液体のまま使用する時のみ選んでください。
冷凍保存で余った生クリームを無駄にしない方法をご紹介しました。
予定より多めにホイップクリームが出来てしまった、というシーンはよくある事かと思いますので、最後まで美味しく食べるために、是非参考にしてみてください。
最後に
この記事では、「生クリームの日」に関連して、生クリームの豆知識や、ホイップクリームとの違いなど、普段知っているようであまり知られていないような情報をまとめてきました。
生クリームは洋菓子に使用されることが多いですが、近年ではクリームどらやきなどの和菓子にも使われ、スーパーやコンビニなどでも様々な生クリームを使ったスイーツが登場しています。
見た目にも鮮やかで、料理のコクを出し、口溶けのよい新鮮な生クリームは、まさに万能な食材であるといえますね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。