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十日夜に月見をしない理由とは?読み方や意味は?食べ物や風習は?

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月

みなさんは十日夜(とおかんや・とおかや)という年中行事をご存知でしょうか。十五夜・十三夜という似たような日を思い出す人は多いと思いますが、この十日夜はそれらに比べてマイナーかもしれません。

しかし十五夜・十三夜とともに、十日夜は秋の収穫を祝う伝統的な行事の日で、いまでも一部の地域では、収穫に感謝する行事が続けられています。

今回は、一年の収穫を祝う十日夜の風習についてご紹介します。

十日夜とは

山の畑の風景写真

山の畑の風景

十日夜とは、旧暦10月10日に行われる行事です。山の神が山に帰る日とされており、その年の収穫が終わった時期に、一年の収穫への感謝と翌年の作物の豊穣を祈念して神様にお供えをします。

特に稲刈りが無事に終わったことを感謝する意味があり、「刈り上げ十日」とも呼ばれます。

2019年の十日夜は11月6日です。しかし、月の満ち欠けを重視する十五夜や十三夜とちがい、十日夜はお月見の行事ではないので、わかりやすく新暦11月10日に行われることが多いです。

十日夜の風習

案山子の写真

案山子

十日夜は月見をする?

十五夜・十三夜とは異なり、十日夜にはもともと月見の風習はありません。十五夜や十三夜は、もともと月見として祝われていた日に後から収穫祭としての意味が付け加わったという歴史を持ちますが、十日夜はあくまで収穫の終わりを祝う行事であり、月見の日としては扱われないことが多いようです。

しかし、地域によっては月見をするところもあるそうで、十五夜・十三夜とあわせて「三の月」と呼ばれることもあります。

藁鉄砲

十日夜の行事は地域によって異なりますが、代表的なものとして挙げられるのが藁鉄砲です。群馬、埼玉、長野などで行われます。

藁鉄砲は、藁を固く束ねて作ったもので、歌を歌って藁鉄砲で地面を強く叩きつけます。これは地中の神を励ますということに加えて、地中のモグラ・ネズミなどを追い払うという意味を持っており、翌年の農作物の豊作を祈念して行われます。

藁鉄砲で地面を叩く時の歌には地域ごとの決まった唱えごとが残っています。「とおかんや、とおかんや、とおかんやの藁でっぽう、夕めし食って、ぶっ叩け」などといったものが一例です。

案山子上げ

稲の収穫が終わると、それまで田を守っていた案山子(かかし)が引き上げられます。長野県などの一部地域では、十日夜に案山子を田から引き上げて、庭で案山子にお供えをする行事が残っています。

そのことを案山子上げと言い、案山子に蓑笠や箒・熊手を持たせ、お供え物をします。案山子を神に見立てて祀ることで、山の神の山への帰還を祝います。

十日夜の食べ物

ぼた餅の写真

ぼた餅

十日夜には特に決まった行事食はありません。しかし、田の神にお供え物をする行事なので、収穫への感謝や翌年の豊作への祈念を込めて、そのお供え物をいただきます。代表的なお供え物はぼた餅などの餅類です。

稲以外にも広く豊作を祝う意味を持つ行事なので、餅のほかにも、旬の野菜などを使った料理をお供えし食してもよいでしょう。

おわりに

旧暦10月10日(新暦11月10日に行うことが多い)の十日夜は、一年の豊穣への感謝と翌年の収穫への祈念をこめた収穫祭です。十五夜・十三夜とはちがい、月見の行事としての習慣はほとんどありません。

しかし一部地域では月見を楽しむところもあり、冬の凛とした空気の中で月を楽しむのも乙ですね。

農家や農村部以外の現代日本人にはやや縁遠く思われる十日夜の風習ですが、私たちの日々の生活を支えているのは農作物の安定した収穫にほかなりません。年のおわりが近づく11月、一年間おいしい農作物の恩恵にあずかることができたことを感謝しながら、山の神に思いを馳せてみてください。

 

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