人生の一大イベントである結婚式。
一人でも多くの人に参加してもらって、一言でも多くのお祝いの言葉をいただきたいと思っている方も多いでしょう。
そのため、結婚式の日取りには結構迷ってしまうことも多いはずです。
1年間のスケジュール帳を見ていると、来てほしい人が全員集まれるような時など、一度もないのではないかというくらい、この社会は様々なイベントやシーズンがありますからね。
そして、色々と夫婦で相談をした結果、その日が彼岸の時期にあたっていた・・・なんていう例も少なくはないでしょう。
しかし、彼岸とは現世(此岸)とあの世(彼岸)が最も近づく時期で、お墓参りの一大シーズンであるとも言われています。
そんな時期に、人生最大のお祝い事とも言える結婚式を挙げてもいいのでしょうか?
何となくお彼岸に結婚式というと、縁起が悪そうな気もしますよね・・・。
また、結婚式以外にも縁起のいいことをお彼岸に行ってもいいのかという疑問も湧きますね。
そこでこの記事では、「お彼岸に結婚式を挙げてもいいか」「お彼岸にしてはいけないこと」の2点について説明をしていきたいと思います。
お彼岸に結婚式を挙げるのは縁起が悪い?非常識?

結婚指輪
結論から言えば、お彼岸に結婚式を挙げることについて、問題はありません。
実際にそのようなカップルも一定数いますからね。
しかし、以下のような理由から望ましくないとする意見もあります。
スケジュールを合わせづらい
お彼岸は先述の通り、お墓参りの一大シーズンです。
日頃は忙しく、なかなか故人のお墓参りに出かけられないという人も多く、だからこそお彼岸の時期だけはお墓参りに行ける唯一のチャンスという場合もあります。
そういった人にとっては、お彼岸の時期に結婚式の招待を受けても、どちらかを捨てなければならないことになるのです。
そのため、招待客は若干集まりづらいと考えられます。
両親の了解を得づらい
高齢の方には、「お彼岸にお祝い事なんてありえない」というような強い価値観を持っている人もいます。
そういう人を納得させるのは簡単な事ではありません。
両親との付き合いは、結婚式の後も当然続いていきますし、さらに言えばこれまで以上に深い関係を築いていかなければなりません。
そう考えると、どちらかの両親から反対を受けた場合には、お彼岸を外して式の日取りを決めるのが賢明かもしれません。
もちろん、特段気にしない方や理解のある方であれば、問題ありませんね。
ざっとあげるとこの2つくらいしか、お彼岸の結婚式が望ましくないとする理由はありません。
お彼岸に結婚式を挙げると呪われるとか、離婚率が高いとかそういったデータは存在しませんので、特段気にすることなく、お彼岸に結婚式を挙げてもいいでしょう。
むしろ、お彼岸に結婚式を設定することには次のようなメリットもあります。
予約が比較的取りやすい
基本的にはお彼岸に結婚式を積極的に予約するというカップルはあまりいません。
結婚式場というと、どこも予約がいっぱいでなかなか日取りが決まらないものなのですが、お彼岸はあまり人気がない時期であるため、他の日程と比べると予約を取りやすいのです。
料金が安くなることもある
結婚式場もビジネスですので、予約の多少に応じて価格を上下することで、売上の確保を図っています。
先述のように、お彼岸は予約が埋まりにくい(=需要が少ない)ため、なんとか予約を埋めようとして価格を下げるということもあるようです。
結婚式は何かと大きい費用がかかってくるので、少しでも抑えたいという場合には、むしろお彼岸は狙い目と言えるかもしれません。
いずれにせよ、人生で最大の祝い事の1つと言える結婚式は、主役の新郎新婦が一番納得できる形で開催できるのが望ましいですよね。
ちなみに、実際にお彼岸に結婚式を挙げることになった場合には、友人等に招待状を送る際に、注意が必要な点があります。
それは、お彼岸に結婚式を挙げることについての説明をきちんと入れるということです。
やはり、社会通念上「お彼岸に結婚式なんてどうなの??」という印象を持たれる場合もなくはありません。
その疑念や抵抗感について、一定の理解があり、なおかつその日に設定しなければならなかった理由についても分かりやすく記されていると、招待状を受け取った相手の気持ちも少しは晴れやかなものになるでしょう。
お彼岸にしてはいけないこと

厳島神社の大鳥居
先述のように、お彼岸はお墓参りや先祖供養の時期であり、なんとなくお祝い事はタブーのような感じがしてしまいますよね。
しかし、厳密に言うとお彼岸だからという理由で、「これをしてはいけない」というものはありません。
それでも、時期は少しでもずらした方が望ましいというようなことはいくつかあります。
それを簡単に紹介していきます。
神社参りなどの神事
昔から「仏事と神事は重ねてはいけない」という教えがあります。
神事というと、具体的には赤ちゃんのお宮参りや七五三など、神道に基づいて神主さんの取り仕切りのもとで行われるおめでたい行事が多いです。
一方で仏事というと、葬式や法事、お墓参りといったように死にまつわるものが多いです。
そのため、仏事にとって大切な日である彼岸には、神事を行わないようにするのがよいのです。
入院のお見舞い
お彼岸は、「死」や「あの世」というものを強く意識する時期になります。
そのため、入院している人へのこの時期のお見舞いは、非常に縁起が悪いため、避けるのが無難です。
このほか、地域独自のタブーや親族内でのタブーといったようなものもあるでしょう。
お彼岸に、リスクを冒してまでわざわざそのようなことをする必要はありません。
基本的に、お彼岸は先祖を供養するための日である、ということをしっかりと認識しておき、それに即した生活をしていれば問題ないです。
しかし、あまりに意識しすぎて自分をがんじがらめにしてしまうのもよくありませんので、いつも通り普通に、という過ごし方も私は悪くないのではと考えています。
まとめ
この記事では「お彼岸に結婚式を挙げてもいいか」「お彼岸にしてはいけないこと」という2点を説明いたしました。
結論を言えば、お彼岸だからと言って絶対にしてはいけないということに特段決まりはありません。
しかし、お彼岸の時期に縁起のいいことを行うことに対しては、疑問を抱く方も一定数存在するということは、しっかりと認識をしておいたほうがいいようです。
また、絶対にNGとは言わないまでも、神事やお見舞いなどできるだけ避けた方がいいこともありました。
もちろん、スケジュールの都合上、どうしてもその日しか空いていないというような特別な事情がある場合には仕方ないかもしれませんが、別日程が可能ならば、そのようにした方がいいでしょう。
特に、お見舞いについては、縁起が悪いのでむしろ絶対NGという捉え方をしていいかもしれません。
受験生の前で「滑る」「落ちる」といったような言葉がダメなのと同じようなイメージですね。