「おぎょん」と呼ばれており、毎年20万人以上の人出で賑わう北関東屈指のお祭り。
記事では「おぎょん」ってナニ?....という疑問にお答えし、また、数百人の女性のみによって担がれるナゾのお神輿など、お祭りの見所について、ご案内していきます。
沼田まつりの歴史や由来
沼田まつりは、江戸時代、永い伝統をもつ須賀神社の祇園祭が源流とされ、もともと本町、中町、下之町の3か町の氏子がを中心に、農家の夏仕事が一段落した時期、周辺の農家の人々も一緒になって、利根一帯のお祭りとしてに開かれていたそうです。
1970年に、その「沼田祇園祭」と、沼田市などが当地の物産の紹介や販路開拓のため、開催していた「沼田まつり商工祭」を統合し「沼田まつり」となりました。
会場である須賀神社は、歴史ある神社で江戸時代の当初、領主、真田信之が町割りをするにあたり、移築したのが創建とされます。
また、もうひとつの会場である榛名神社も、江戸中期に沼田城築城が計画された際、現在の地に移築したとされています。
ちなに祭りの別称「おぎょん」とは、由来である「祇園祭」に「お」をつけて、「お祇園」になり、さらに、ちょっと短縮され「おぎょん」となったそうです。
沼田まつりのスケジュールと見所
毎年8月3日から5日までの3日間、曜日に関係なく開催。
見所は3つ、「神輿」、「まんど」(山車)、そして「千人おどり」です。
「神輿については」、須磨神社、榛名神社のほか、町内会単位や子供たちが担ぐ神輿があります。
なかでも、珍しいのが「天狗神輿」、天狗のお面を見立てた神輿を300人の女性だけで担ぎます。
天狗神輿動画
「まんど」とは、関西では「だんじり」といったりする、いわゆる山車。
人形などの飾りをつけた山車が、お囃子ともに練り歩くという行事で、「まんど」というのは、この地方独特の表現。
もともとの意味は、仏前に灯す多くの灯明のことで、このお祭りが神事だったころの名残を残しているともいえます。
現在では、10の町内会が、それぞれの「まんど」を巡幸します。
まんど動画
1959年より始まった「千人おどり」は、町内の婦人会などの女性が中心となり、「沼田音頭」(唄、島倉千代子)「沼田天狗ばやし」(唄、村田英雄ほか、そして作詞は西条十八)にあわせ踊りを披露。
歩行者天国になった通りを「流しおどり」として練り歩きます。
ちなみに、この踊り、「見ているだけではつまらない」という方は、飛び入り参加自由です。
※千人おどりは3日のみ開始
千人おどり動画
これら3つの見所のなかでも、もっとも盛り上がるといわれているのが須賀・榛名両神社の神輿巡幸。
特に、最終日の夜の渡御(特に市役所前での両神輿の競演)は、祭り最大のクライマックスといわれています。
当日の詳細な日程などは以下でご確認ください。
会場・アクセス
群馬県沼田市中心
電車 JR上越線「沼田駅」から徒歩約15分
車 関越自動車道「沼田IC」から約10分
まとめ
沼田といえば、その昔。
武田信玄、上杉謙信や北条氏が領有を争ったといわれる歴史ある要地。
その史跡も多く、また、日本有数の名瀑、吹割の滝、さらに尾瀬観光の拠点で有名な老神温泉などの温泉リゾートも点在します。
しかも、車でのアクセスが抜群で空いていれば、都内から2時間もかからないというロケーションです。
ご紹介した見所のひとつ「天狗みこし」は、重量が400~500kg、顔の大きさが2mx4mで、鼻の高さ約2mもあるそうです。
それを200人の女性たちが担ぎあげるという迫力のあるシーン、ぜひ生でみてみたいものです。
この祭りがおわると、利根沼田地方では、まだ8月なのですが、夏は終わり、秋が訪れるといいます。
短い夏ですが、であるがゆえに盛り上がる、そんなお祭りに出かけてみてはいかがでしょう。