10,000人を超える踊り手が、真夏の国際通りを埋め尽くす那覇エイサー。
毎年、全国から大勢の人々が、やってくる県内最大級のお祭りについて、記事では「見ているだけ」では物足りない、このお祭りの楽しみ方などをご案内していきます。
歴史と由来
エイサーとは、お盆の時期に現世に帰ってくる先祖の霊を迎えるための伝統芸能。
その歴史は古く戦国時代と江戸時代の間くらいに、さかのぼります。
17世紀のはじめ、東北出身の僧侶が浄土宗を広めるため、沖縄に訪れたことを契機に、王族や貴族を中心に念仏が広まりました。
18世紀になると、念仏は首里に住む庶民にも広まり、お盆に先祖の供養をするための踊りが行なわれていたといいます。
明治期になると、県内全域に広がり民謡など、その地域の芸能を取り込み普及。
次第に、念仏的なカラーが薄くなくなり、現在では、地元青年会や自治会を中心とした迫力あるパフォーマンスで、国内はもとより海外からも、多くの観光客が訪れる沖縄有数のイベントとなっています。
ちなみに「エイサー」とは、オリジンである浄土宗系の念仏歌に挟まれる囃子「エイサー、エイサー、ヒヤルガエイサー」に由来するそうです(諸説あり)。
スケジュール
開催日時
2019年8月9日(日)
13:00~19:30
見所
当日は、会場周辺で、さまざまなイベントを予定していますが、なんといっても外せないのが、エイサーのパフォーマンス。
一般チームや各青年会が、伝統エイサー、各々チームの趣向を凝らした創作エイサー踊りを披露。
那覇市中心部を東西に貫く国際通り、全長1.6kmを車両通行止めにし、10カ所で各チームが演舞を行ないます。
また、1万人が参加するという「一万人のエイサー踊り隊」なる催しもあり、「見ているだけでは...」という方には、『にわかエイサー踊り隊』として参加することができます(参加料1000円演舞指導つき:2018年)。
会場・アクセス
国際通り:沖縄県那覇市牧志3丁目2−10
モノレール
・沖縄モノレール「県庁前駅」から徒歩約3分
・「牧志駅」から徒歩約1分 「美栄駅」から徒歩約7分
タクシー
那覇空港から約5キロ 12分
問い合わせ先
<お祭り情報(那覇国際通り商店街公式HP)>
夏祭りin那覇実行委員会
098-863-2755
まとめ
エイサーの魅力は、鮮やかな衣装と、「パーランクー」と呼ばれる手持ちの太鼓や大太鼓の重低音にのって繰り広げる迫力のパフォーマンス。
そして、それを踊り手の間近で感じることが、この祭り最大の魅力です。
そして、期間中披露される、さまざまな踊りの中でも、おすすめなのが「カチャーシー」。
「かきまぜる」という意味の沖縄言葉を語源とし、沖縄人なら結婚式やお祝いごとの最後では、必ず、これでシメるという手踊りです。
この踊りは踊り手と観客が、一緒になって、踊る習慣があるそうで、もちろん「一万人のエイサー踊り隊」のシメも「カチャーシー」。
「なにも暑い時期に、わざわざ暑いところに...」などとおっしゃらず、それでも行きたく、見る者と踊る者の隔たりが溶けてしまう暑い踊りの間近まで、ぜひいらっしゃってください。