9月5日は、「石炭の日(クリーンコールデー)」です。
今回は、
「石炭の日の由来」「石炭とは何か」「日本のエネルギーについて」をお伝えします。
「日本のエネルギーについて」では、
「日本のエネルギーの割合」「日本のエネルギー政策」
「アジアスーパグリッド構想」を取り上げました。
石炭の日の由来

石炭の採掘場
9月5日という日付は、「ク(9)リーン・コ(5)ール」の語呂合わせです。
クリーンコールは、クリーンな石炭ということです。
制定されたのは、1992年(平成4年)となっています。昭和の古い時代の話ではないのです。
通商産業省(現:経済産業省)の呼びかけにより、日本鉄鋼連盟・電気事業連合会・日本石炭協会など8団体によって制定されたとのことです。
石炭とは何か

流木
子供のころに聞いた石油の話で、
『恐竜の死骸や植物が残した有機物が腐敗、分解するなどして石油に変わった』という説がありますよね。
石炭はどうか?
植物の遺骸が堆積(たいせき)して地中に埋没したものが、
自然の作用(地圧や地熱)によって、
長い年月を経て変化したものということになっています。
石炭の成分は?
主要成分は、炭素(C)、水素(H)、酸素(O)。
その他の成分は、窒素(N)、硫黄(S)など。
石炭の種類がある?
石炭化度による分類では、
無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭、亜炭、泥炭に分けられます。
石炭開発と利用のしおり|JCOAL 一般財団法人 石炭エネルギーセンター
日本のエネルギーについて

火力発電所
日本のエネルギーの割合
日本のエネルギーの割合が発表されるのを見ると、火力発電の比率が圧倒的に高いです。2011年の東日本大震災以降、原子力発電の比率は低下しています。
「ISEP 環境エネルギー政策研究所」の「2018年(暦年)の国内の自然エネルギー電力の割合(速報)」を参考して、数字をあげておきます。
- 日本国内の自然エネルギーの全発電量(自家消費含む)に占める割合
17.4% - 太陽光発電の発電量の割合
6.5% - 風力
0.7% - バイオマス
2.2% - 水力
7.8% - 地熱
0.2% - 化石燃料による火力発電
78% - 原子力発電
4.7% - 2018年(暦年)の年間の電力需要に対する自然エネルギーの割合
16.5%
自然エネルギーの割合のエリア別では、北陸電力と東北電力が約30%となっています。
このあたりは、東日本大震災の影響なのでしょうか。
欧州各国では自然エネルギー電力の年間発電量の割合が30%を超える国が多くあり、2030年までに自然エネルギー100%で電力供給を目指す国もあるそうです。
日本の目標は、24%です。
日本のエネルギー政策

風力発電
「2030年エネルギーミックス」では、「2030年を目途としたエネルギー源ごとの対策」があります。
「省エネ等」「再エネ」「原子力」「火力・資源」の対策についての資料は、膨大な量になります。
興味のある方は、経済産業省・資源エネルギー庁の公式サイトを隅から隅まで閲覧してください。
現在は、新しくなった「エネルギー基本計画」、2050年に向けたエネルギー政策とは?という展開になっています。
アジアスーパグリッド構想
アジアスーパグリッド構想は、SoftBankの孫正義氏の提唱によるものです。
グリッドは、送電網。
言葉にしてしまうと、「アジアの国々をケーブルでつなぎ、自然エネルギーで発電した電力をやりとりするというもの」となります。
モンゴルの砂漠から、風力発電で作った電力を日本へ送るプロジェクトでもあります。
孫正義氏は、「自然エネルギー財団」の会長でもあります。
「技術的には可能である」とされています。
最終的な課題は、各国の「政治」のようです。
まとめ
生きている間に、
アジアスーパグリッド構想が実現することはないでしょうけど、「自然エネルギー財団」のサイトを見る限りでは絵空事ではなさそうです。
すでに、ヨーロッパでは、緻密な送電線網が構築されているそうで、
海底にケーブルを敷いて電力をやりとりしている国々もあるそうですよ。