掃除は、身の回り、環境が綺麗になるだけでなく心もすっきりとし、心身共にキレイになりますよね。
清掃することで気持ちが新たになり、物事が上手く回るきっかけになったりもします。
清掃には、「清掃の日」という記念日があり、「9月24日」に制定されています。
清掃の日以外にも、掃除に関連する記念日があり、4月22日は「清掃デー」であり、1970年まではこの日が「清掃の日」でした。
また、5月30日は「ゴミゼロの日」であり、ゴミ拾いを積極的に行う日に制定されています。
自宅やお仕事で掃除・清掃をする機会は多いと思いますが、ひとたび外出すると、道路にゴミが落ちていたり、分別をせずゴミが投棄されていたりと、あまりいい環境とは言えないのが今の日本の現状だと思います。
この記事では、清掃の日に関連して、3Rの説明や、国際問題である海洋プラスチック問題についてもご紹介していきますので、是非最後までご覧ください。
清掃の日の由来や意味
「清掃の日」が制定された理由についてご紹介していきます。
なぜ「9月24日」に定められたかと言うと、1971年9月24日に「廃棄物処理及び清掃に関する法律」である「廃棄物処理法」が施行されたことが由来になっています。
毎年、清掃の日から1週間を「環境衛生週間」と定め、「ごみ減量 みんなで進める リサイクル」をスローガンとして、ごみを減らし、資源の再利用を徹底するよう、人々が環境について考えることを目的にしています。
制定された当時は、厚生省が実施していましたが、今は省庁の名前が変更されており、環境省が実施しています。
身の回りの物が中々片付けられない方、掃除が苦手な方も、9月24日の清掃の日を機会に、掃除をしてみてはいかがでしょうか。
資源に関する「3R」の意味とは?
皆さんは、「3R」という言葉を聞いたことはありますでしょうか。
「3R(スリーアール、さんアール)」とは 、3つのRから始まる単語の頭文字をとった言葉で、環境配慮に関するキーワードのことを言います。
3つのRとは、「Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)」を指し、それぞれ以下のような意味を持っています。
・Reduce(リデュース):製品を製造する時に使う資源の量を少なくすること。廃棄物の発生を少なくすること。
・Reuse(リユース):使用済製品や部品等を繰り返し使用すること。
・Recycle(リサイクル):廃棄物等を原材料やエネルギー源として再資源化し、有効利用すること。
3Rの優先順位としては、リデュース(ごみを減らす)、リユース(再使用する)、リサイクル(ごみを再生利用する)となっています。
まずはごみを減らすことを一人一人が考え、3Rを円滑に実行していく事が大切です。
「資源ゴミ」とは?リサイクルされたものは?
ごみの分別種別には、燃えるごみや燃えないごみ、不燃ごみなど、様々な種類に分別することが必要ですが、その中に「資源ごみ」があります。
資源ごみとは、一般的に「再資源化」が可能なごみの総称を言います。
主にアルミ缶・スチール缶・ペットボトル・瓶・紙類・電池・金属塊などが該当します。
資源ごみは、特定の業者に持ち込むことで換金できるものもあり、ホームレスの生活費稼ぎの一つにもなっております。
また、学校や地域コミュニティで資源ごみを集めて換金し、車椅子寄贈や募金なども行われています。
資源ごみを捨てるシーンは日常的にありますが、自分達が捨てている資源ごみがどのように再生されているか、ご存じでしょうか?
自分が捨てている資源ごみが、何に生まれ変わっているのかを理解することで、リサイクルへの意識を高めることが出来ますので、ここからは、定番の資源ごみのリサイクル品についてご紹介していきます。
ガラス瓶
ガラス瓶がごみとして捨てられると、「びんtoびん」のリサイクル理念で、新しいびんに生まれ変わることを繰り返します。
瓶には何度も使用されるリターナブル瓶と、一度しか使用されないワンウェイ瓶があります。
リターナブル瓶は洗浄して再利用され、ワンウェイ瓶は色別に分けて細かく砕かれた後に、リサイクルされます。
アルミ缶
ごみになったアルミ缶は、まとめて押しつぶされた後に、アルミニウムの原料(アルミ缶スクラップ)となります。
アルミニウムを作る工場に運ばれ、高温で溶かされます。
全体の約6割が、再度アルミ缶へと生まれ変わり、残りは品質の良い鉄を作るための脱酸剤として利用されたり、自動車部品などのアルミ鋳物製品として再利用されています。
ペットボトル
ペットボトルは、軽くて丈夫な上に柔軟性があり、軽度のへこみであれば自ら元に戻る性質を持っています。
その性質から、ペットボトルは様々な製品にリサイクルが可能です。
スーツやシャツなどの衣料品、ハンガーやタオルなどの生活雑貨、スポーツネット、傘や卵パックなど、ペットボトルの原料であるポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)は、様々な形で再利用されます。
近年は資源ごみの不法投棄も目立ち、お祭りやイベントなどの後にゴミ拾いをせざるを得ない程の、ポイ捨てがされているのを見ると、悲しい気持ちになってしまいますよね。
外出先ではごみは所定の場所への廃棄、捨て場が無い場合は必ず持ち帰り、自宅で分別をした後に廃棄するよう心掛ける事が大切ですね。
国際的環境問題「海洋プラスチック問題」とは?生態系への影響と、改善への取り組みのご紹介

海洋プラスチックと海鳥
数ある資源の中でも、「プラスチック」で出来ている物は多数存在しており、目にする機会も多いと思います。
手軽に使える分、手軽に捨てられてしまう面もあり、プラスチックごみの多くは「使い捨て」されてしまっています。
利用後に適切な処理がされずに、環境中に流出してしまうことが少なくないのです。
そして、河川などから流れていき、ほとんどが「海」に行きつきます。
海に流れた大量のプラスチックごみは、海の生態系に甚大な影響を与えており、今後ますます悪化していくと予想されています。
例えば、魚類や海鳥、アザラシなどの海洋哺乳動物、ウミガメを含む少なくとも約700種もの生物が、プラスチックごみにより傷つけられたり、死んでしまったりしています。
漁網の不法投棄により網に絡まってしまったり、ポリ袋を餌(クラゲなど)と間違えて摂取してしまったりと、プラスチックごみが数多くの原因となっています。
特に「ゴーストネット」と呼ばれる、廃棄された漁網の被害は甚大です。
例えば、何キロにも及ぶ長さを持つ「流し網」という漁法の際に使う漁網は、主にプラスチックでできており、一旦海に廃棄されると、分解されることなく長い間海を漂います。
そして、海鳥やウミガメ、アザラシなどに誤って絡まってしまうような事例が、世界各地の海で頻発しているのです。
そして、問題を解消する為に必要な事は、前章でも触れた「3R」です。
徹底することで、海に流れ着くプラスチックごみを減らすことに繋がります。
既に海外では45か国以上の国で、買い物時のレジ袋の使用を禁止する案が議会承認されています。
また、欧州議会では代替可能な使い捨てプラスチック(食器、マドラー等)の使用を、2021年から禁止する法案を可決しています。
たばこのフィルターについても、主要なプラスチックごみなので、2030年までに8割削減するという表明を発表しています。
更に、マレーシア政府では2030年までに、使い捨てプラスチックの使用を全面的に禁止するとしています。
プラスチック生産量の多い日本の場合、重要となるのは生産・使用自体を減らすこと(リデュース)です。
重大な国際問題に、国民一人一人が責任を持って向き合っていかなければなりませんね。
最後に
この記事では、清掃の日に関連して、重要な環境問題についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
ごみは様々な環境問題の原因となっていますので、ごみを減らすことは人類が率先して行うべき最優先事項です。
コンビニやスーパーに買い物袋を持参することや、ごみの分別を確実に行い、リサイクルが円滑に進むよう努めるなど、小さな事から始められますので、限りある資源を大切にしていく心掛けが大切ですね。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。